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プレイドでは、Workplaceを全社導入しています
先月、日本でのリリースが正式に発表されたFacebookが提供するエンタープライズ向けSNSの「Workplace」ですが、プレイドでは2016年の年末よりトライアル利用をしています。
いつの間にか半年経っていたので、これから導入を検討されている方の参考になればと思い、今まで使ってみた感想や分かったことを書いてみることにします。(2017年7月時点)
ちなみに
こんなことを書いていますが、私(カワクボ)は情報システム部門などの部門に所属しているわけではないです。
普段はマーケティングのチームで、ウェブ接客プラットフォーム「KARTE」について情報発信周りを担当しつつ(こっちがメイン)、日本酒部という『ただ日本酒を飲む会』の日本酒や寿司を用意していたり、銭湯部という都内の銭湯を巡る部活とかやってます(でもこっちにも力入れてるよ)。
情報システム的な部門がないので、こういう分野に関心ある人たちが勝手に新しいツールやサービスを導入しちゃう会社です。
経緯
社内のコミュニケーションにはslackを利用し、社内のほとんどの会話がslack上で行われていました。
この辺りは多くのスタートアップやテクノロジー系の企業も同じだと思います。
が、人数が増えるにつれて、よくある悩みに直面し、「チャンネルが多すぎる」「流れが早すぎて会話についていけない」などと『slackにコミュニケーション手段を頼っている』ことへの弊害も。
その対策として、
といった工夫もしていました。
上記のツールはストックには非常に役に立つのですが、気楽に雑談、議論できる場がないものかという悩みもありました。
そんな時にちょうどslackでの「Githubのような非同期の議論が出来つつ、もっと気軽に書けるものはないものか」という @mook のつぶやきに対していくつかコメントが盛り上がっていたので、特に何も考えずに下記を案内したらなぜか前向きに採用されました。
(ちなみに、Google+の方が個人的な思い入れがあるので、その後にG SuiteのGoogle+も案内しましたが、既に流れは終わっていたようで、しっかりと無視されました。悲しい。)
軽いノリでトライアルしてみるか、ということでトライアルが年末から始まりました。
Workplaceの基本的な機能
使ってみればすぐに分かる機能ですが、一応書いてみます。ほとんどFacebookそのままです。
グループとタイムライン
- 投稿は、グループに投稿するか、自身のタイムラインに投稿するかどちらか。
- どちらに投稿してもFacebookと同じように一つのタイムラインに流れてくる。
- 基本的にはグループに投稿する。
- グループは、非公開にしない限りは全員がアクセス可能で、参加していないグループの投稿もタイムラインに表示されるので、slackのchannelほどクローズではない。
- グループに、「チーム・プロジェクト」「アナウンス」「オープンディスカッション」「ソーシャルなど」のカテゴリー分けがあるが、グループの内容をお知らせする程度であまり意味はない。
- グループは、会社組織を越えての「会社間グループ」を作ることもできる。先日、『Workplaceユーザーコミュニティ』に招待していただけました。
Work chat
- Messengerと同じ機能のチャット。
- プレイドでは、slackを併用しているので、利用することはない。
- モバイルでは、Workplaceアプリ単体ではWork chatを使うことはできず、Workchatアプリのダウンロードが必要。
イベント
- これもFacebookイベントと同じ機能。社内イベントの告知、出欠確認には便利。
写真/動画アルバム
- 撮りっぱなしで共有が面倒なときには便利です。
- Dropboxで写真も管理しているので、あまり使っていません。
- ライブ動画の配信もできるので、iPhoneだけで簡単に組織内にライブ配信できます。
- 先日の合宿に参加できないメンバー向け配信に活用されてました。便利。
- 先日の合宿に参加できないメンバー向け配信に活用されてました。便利。
アンケート機能
いろいろと使えて、けっこう便利です。こういったアンケートや簡単な日程調整などに使えます。
使ってみた感想
Facebookと同じところ
- UIはほとんどFacebookなので、ほぼFacebookの操作感。
- 「いいね!」「コメント」「シェア」やタイムラインはほぼ同じ仕様。
- 間違えて誤爆してしまうのが怖いという声も当初はあった。
- 慣れているUIなので、大抵の場合は操作に困ることはない。(投稿のUIもほとんどFacebook)
Facebookと違うところ
- オープン性が高い
- Facebookは『友達として承認』しないとその人の投稿を見られないが、Workplaceは何もしなくてもタイムラインに全ての投稿が流れてくる。
- 参加していないグループも閲覧は可能で、グループの設定次第では投稿、コメントも可能。
- 社内SNSとして、情報は『社内全員に共有するためのもの』という思想がある気がする。(このあたりがslackとも違うところ)
- 不要なジャンルの情報に関しては、「特定の人やグループの投稿を非表示」にするという機能があるので、それを活用すると以後表示されなくなる。
- 「投稿を非表示 このような投稿の表示が少なくなります」という選択肢もあるので、完全に遮断せずに内容等でよしなに選別もしてくれるみたい。
- 友達という概念がない
- 前述したように、組織内の投稿を基本的にはすべて見られるため、Facebookの根幹である『友達という概念』がありません。
- 友達の代わりに『フォローする』という機能があります。
- フォローをすると、その人の投稿は常にニュースフィードのトップに表示されます。
プレイドでの使い方
半年間使ってみて、うまくいった使い方などをいくつか紹介します。
うまく活用できているグループ
- 気になったニュースやサービスの共有
slackにも #news-and-service というチャンネルがありますが、slackで即時に伝える必要がないくらいのニュースはWorkplaceで同じく名前のグループで共有されています。
Workplaceの場合はスレッド型でコメントを管理しやすいので、ニュースなどに対してのコメントが盛り上がっています。 -
趣味系のグループ
冒頭で紹介した日本酒部、銭湯以外にもいろいろな趣味のグループが存在しています。これらの会話を非同期にゆるーく続けられるのはメリットですね。
今日現在で52のグループがありますが、3分の1が趣味系のグループでした。趣味系のグループでの日程調整をアンケート機能を使ってやると非常に捗ります。
【運動系のグループ】
Football club、ジョグ&ラン部、野球部、フィットネス、雪山部、山岳同好会
【文化系のグループ】
読書部、カラオケ部、ゲーム部、TV Drama series、音楽部、プレイド洋画劇場
【飲食系のグループ】
ギョーザ部、チンチロリン、日本酒、肉部
【高尚な趣味】
銭湯 -
緩めの議論、思いつきの場
『issueにならないほどのアイデアをストックする場』などに活用されています。思いついたことをslackに書いてみても流れていってしまうだけですが、こちらに書くと投稿単位でコメント、議論できるので便利です。
最近は「アイデア」への投稿が増えてきていて、当初の目的である「気軽に議論、雑談」ができている気がします。
他にも気づき、Productivity などの分野で利用されています。 -
チーム間/チーム内での共有
チームごとにおこなっているweekly mtgのサマリーを流して、共有しています。
このチャンネルに投稿されるサマリーを見ると、各チームの動きをざっと見れます。
思ったよりうまくいかなかったグループ
-
業務に関するプロジェクト系のグループ
特定のプロジェクトに関してのグループが当初は乱立しましたが、徐々に減り、最近ではかなり過疎化が進んでいる模様です。
見ている頻度の差があるので、業務系の話をするにはあまり向いてなく、結局slackのチャンネルを新たに作り、そちらで会話が進んでいることが多いです。 -
全体告知
slackの全員が入っている #allチャネルで情報を流しても、すぐに流れていってしまうという課題もあり、Workplaceの「Everybody at PLAID」というデフォルトのグループでその役割を告知しようとしていました。
が、Workplaceの視聴率がおもったよりはあがらず、全体告知の役割には不十分なものになっています。
まとめ:プレイドで感じているメリットとデメリット
とりあえずのテスト導入をしてみて、導入前の課題を完璧に解決できたわけではないですが、趣味系のグループが盛り上がるなど、違った方向の好影響もあり当面は利用を続ける予定です。
まとめとして、現時点で感じているメリットとデメリットをあげておきます。
企業の規模、既に導入しているツール/サービスによってもこのあたりは変わってくると思いますので、状況に合わせてご検討ください。
メリット
- すぐにリアクションが必要無いものに関して、非同期的にスレッド型で投稿できる。趣味や思いつきの投稿の場ができ、発散の場になっている。
- Facebookに慣れていれば、すぐに使える。
- すべての投稿が流れてくるので、『社内で何が起きているか』が分かる。(slackで個別グループ作っても気づかない)
- 「自分のタイムラインに投稿」という機能があるので、思っていることを発信するのにハードルが低くなる。
- ただし、個人のタイムラインであってもデフォルトではみんな見ることができるので、意外とみんな見てたりする。
デメリット
- コミュニケーションツールの数が多くなり、非効率になる可能性もある。追いつけていない人もいる。
- ニュースフィードがFacebookと同じようにハイライトで配信されるので、時系列が分からなくなったりする。(最新記事から順番に表示する設定も可能)
ローンチパートナーにも選んでいただけました
こういった形で使っていたら、Facebookよりご連絡いただき、ローンチパートナーとして先日の日本版リリースの発表スライドの中にロゴも入れてもらえました。(リンク記事内にスライドの写真あります)
Facebook、企業向けSNS「Workplace」国内導入(ITmedia)
“Facebook流”の働き方改革を日本に–ビジネスSNS「Workplace」が上陸(CNET)
社内の情報共有に関してはいろいろなやり方があると思うので、今後もいろいろなものを比較したり使ってみたりしたいと思います。
とりあえず銭湯に行く頻度を増やすことが個人的な当面の目標です。
ウェブ接客プラットフォーム「KARTE」を運営するプレイドでは、
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